こんにちは!日々防災が気になっているきーちゃんです。
「防災の日」(9月1日)から約ひと月が経ちましたが、みなさま如何お過ごしでしょうか。今日は私たちの生活を一変させてしまう地震による災害と非常時の通信について考えてみたいと思います。
地震という災害
今年の防災の日は、「関東大震災」から100年となる節目の日という事で、ニュースなどで震災の恐ろしさを感じた方も多かったのではないでしょうか。私はプロフィールにも記載していますが、愛知県出身という事もあり「南海トラフ巨大地震」を本当に恐ろしく身近なものに日々感じています。
学生時代には、「阪神・淡路大震災」が発生。高速道路が倒壊した映像がニュースで何度も流れ、あれほどの構造物が倒壊するのか!と衝撃を受けました。
また社会人に入ってからは未だ記憶が鮮明に残る「東日本大震災」が発生。巨大津波で全てが押し流され、海が”燃えている”姿が未だに目に焼き付いています。震災当時、私は東京都内で働いていましたが、都内ですら震度5の揺れが発生して交通網が完全にマヒ。会社から自宅まで徒歩で数時間かけて帰宅した事を覚えています。
非常時の通信について
通信手段の代表である携帯電話もほとんど繋がらなくなり、不安な思いをされる方が数多くいました。ただ、当時IT企業に勤めていた事もあり、周りの同僚たちは当時利用者の多かったSkype(スカイプ)という無料通信アプリを利用して通話をしている方もいました。こちらはインターネット回線が無事だった事もあり、震災の影響を感じない程、比較的繋がっているなと軽い驚きを感じたものです。
古くから利用されてきた「電話」という通信手段は、通話回線を1対1で繋ぐため、回線を独占して利用する仕組みになっています。このため、災害などで利用が集中すると通信会社が緊急通話に回線を優先させる目的で通信制限をかける事があります。このため災害時に繋がらないという現象が起こるんですね。
データ通信による通信の分散
これに対して、Skype(スカイプ)やLINE(ライン)などの通話というのは、通話回線ではなく「データ通信」を利用しています。利用者の通話データを「パケット」と呼ばれる小分けにされたデータの塊をインターネット回線で順番に流す(1対多で繋ぐ)という方法を取っています。インターネットに接続する方式で、通話回線を利用せずに通話できるため比較的繋がりやすかったのだと思います。
ただインターネット回線も万能ではありません。通信量が急増すればパンクする事もあります。お正月で年が明けてすぐの「あけおめ」挨拶が中々送れないといった現象は正に回線集中による障害の典型例です。通信キャリアが集中を避けるアナウンスを行うのもこのためです。例え通話回線より繋がりやすくても、災害の際は無暗に通信網に負担をかけたり、通話回線でリダイヤルを繰り返したりする事は避けた方が良いでしょう。
被災地での通信は公衆電話
巨大地震によってインターネットの通信インフラが破壊されたり、携帯電話の基地局が被災して通信が遮断される事もあります。このことから覚えておきたいのが「公衆電話」です。
公衆電話は通話制限を受けにくい優先電話であり、災害時にも高確率で通話が可能です。公衆電話は、阪神・淡路大震災の際に硬貨が詰まってしまい使えなくなってしまった事を教訓にして、種類にもよりますが、被災地の公衆電話の無料化が実施されるようになりました。
災害時にはとても多くの人々が安否情報を確認したり伝えたかったりするものです。このため公衆電話でも長い行列ができます。このため、公衆電話の最も有効な利用方法は災害用伝言ダイヤル「171」を利用することです。災害用伝言ダイヤル「171」に素早く録音、自分の状況や居場所などの用件をまとめて30秒以内にメッセージを残しましょう。
古典的な通信手段の有効性
停電によって使えない電話機も出てくるのですが、古くからあるアナログ式固定電話(黒電話)は電話線から電源を取っているため、停電でも使用できます。そのような固定電話が近くにあればそちらを利用するという手段もあります。
また、さらにアナログな手段ですが有効なものとして、ガムテープと油性マジックを使って「どこでも伝言板」として利用する事です。伝言を残したくても伝達手段がない場合には、ガムテープにメッセージを書き込み玄関ドアなどの目立つところに貼り付けるという方法が有効です。どこでも貼れて、雨にも強い強力な伝言板になるのです。
大規模災害の際はみんな混乱しパニックも起きがちです。実際難しいものですが、出来るだけ冷静に考えてちょっとした工夫が命を救うという意識で助け合っていきたいものですね。